誰かに決められた意味を、自分たちの言葉で読み直す。
そんな恋と謎の物語を書いています。
20作品公開 ・ 累計58万字 ・ 長編/中編完結 9本
実績第11回カクヨムWeb小説コンテスト:ライト文芸部門 中間選考通過 / 優秀レビュー賞
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「早くフェンリル様に食べてもらいたいなあ」「……ああ、次の町に行こう」
食べてもらいたい生贄少女と、絶対に食べたくない終末の獣。 これは、そんな二人が北を目指す旅の物語。 リーブは、どんなものでもほどいてしまう少女だった。 縄も、契約も、神の鎖も。 母に疎まれ、フェンリルへの生贄に選ばれたリーブは、山奥の洞窟で鎖に縛られた男と出会い、その鎖をついほどいてしまう。 けれどその男こそが、神々に縛られていた終末の獣フェンリルだった。 「フェンリル様に食べてもらえたら、私にも意味がある」 そう信じてアースガルズを目指すリーブ。 そして、正体を隠したまま彼女を守るフェンリル。 旅の先々で、リーブは神々によって世界から失われたものたちを無自覚にほどいていき、やがて世界の運命すら揺るがしていく。 生贄になるはずだった少女は、やがて「ほどく者」と呼ばれる。 そして終末の獣は、少女に、少しずつ運命をほどかれていく。
戦えない。読めるだけ。なのに、どうしてこの人は私に執着するの?
父の遺書を読み解くために龍語研究科を志望した少女アヤメ。 しかし、彼女は学院で最も死に近い「龍殺組」へと入れられてしまう。 そこで出会ったのは、黒衣の教官レイヴン。 「読めるなら、来るべきじゃなかった。帰れ」 冷たく拒みながらも、彼はアヤメから目を離さない。 アヤメもまた、死の淵から何度も自分を引き戻す彼に惹かれ始めていく。 けれどアヤメはまだ知らない。 彼が誰よりも龍を知る理由も、自分だけに向けられる執着の意味も。 死の学院で芽生える、死よりも危ない恋。 血と桜舞う和風ロマンタジー。
命令ではなく、頼み。私の中に、知らない熱が生まれました。
「もういらない」と捨てられた私が目覚めたのは、絹と香の漂う中華後宮。 掃除しかできない私を拾ったのは、機巧を愛する美しい青年・沈燁。 「お前は、面白いな」 彼に名を与えられ、猫の白玉とともにそばに置かれた私は、後宮に積もる埃と猫の毛、そして、謎と悪意を清めていく。 だが、ただの機巧師だと思っていた彼は、「陛下」と呼ばれていた——。
湿原も、この人も、太陽に奪わせない
霧の日にしか外へ出ない土地所有者、黒瀬透。 湿原を守るため彼を訪ねた佐伯湊は、その男が太陽に焼かれる吸血鬼だと知る。 白湯とチーズを分け合い、日傘で彼を守って共に歩くうち、湊は少しずつ黒瀬へと惹かれていく。 だがメガソーラー計画を進める開発会社は、黒瀬を「存在しない所有者」として扱い、その土地を奪おうとする。 その会社には、父の死以来すれ違っている湊の兄がいた。 湊の戦いは、やがて湿原だけでなく二人の居場所を守る恋になる。 霧と日傘の下で近づいていく、静かで切ないゴシックBL。
戻れと言う書記と、戻らないと言う羊飼い。神話に託す、再会と別れ。
書記から羊飼いに戻ったイリシュの前に、かつての同僚エティルが現れる。 二人は酒場で麦酒の壺を挟み、羊と穀物、王、女神を引き合いに言葉を交わす。
愛は見えない。けれど、痕跡は観測できる。
鉱山の地下1000メートルにある、巨大な水槽。 そこで私は、なくした指輪と、見えないものの痕跡を探す。
同じ顔、違う瞳。語りで国を動かす、三十夜のアラビアン王宮入れ替わり譚
盲目を装い路地裏で生きる語り部シャムスは、自分と瓜二つの王子カマルから奇妙な提案を受ける。 「三十日だけ、俺になれ」 金の瞳を隠したシャムスは王宮へ入り、銀の瞳のカマルは襤褸を纏い街へ出る。 シャムスの武器になるのは、人の心を動かし、寓話と機転で宮廷を揺らす「語り」の力。 一方のカマルは裏路地を駆け、兄の死の真相を追う。 夜ごと密かに交わされる、沈香の香りと泥の匂いの報告会。 互いの見たものを物語に変えて語り合ううち、二人は後戻りのできない共犯関係へと踏み込んでいく。 そして月が満ちる頃、二人は知る。 この国の物語そのものが、すでに書き換えられていたことを。
島と船の、さいごの春のおはなし。
颯太島に、ひさしぶりに「はるか」がやってきました。 ぽっぽ、ぽっぽ。 春の瀬戸内の海に、汽笛がひびきます。 毎年、春になると、はるかはレモンを運びます。 けれど、もうすぐ、この島には橋がかかります。 桜が咲く前の、さいごの春。 そんな、絵本のようなおはなしです。
ラムネは、まだレモン水と呼ばれていた
「十年経っても、そなたはなぜ歳を取らぬ」 慶応元年、長崎。通詞見習いの颯太は、初恋の女と再会した。 彼女は十年前と変わらぬ容貌で、誰も知らぬ言葉をこぼす。 卓を挟んだ二人の間には、まだ手のつけられていない二つのレモン水。 別れの春を前に、彼女がつく嘘とは——。
昼はライブ、夜は妖退治。全部嘘で、全部本物
牧場で孤独に暮らす僕は、熊に襲われて死んだ……はずが、目を覚ますとそこは前世でハマっていたゲームの世界。 転生先は、昼はアイドル、夜は陰陽師の五人目メンバー・秋津春。 目の前にいる最推しの白峰煌介は、バッドエンドで命を削って一人で死んでしまう運命。 推しを一人で死なせない。 けれど、冷たい手をした完璧なリーダーは、なぜか僕にだけ執着を見せてきて—— 「お前は俺が守る。春」 ゲーム知識と、動物を読む観察眼だけが僕の武器。 妖をもふもふ式神として仲間にし、ファンにはぬいぐるみ演出だとごまかし、バレそうになれば着ぐるみライブ!? 仲間と歌でバッドエンドを書き換える、アイドル×陰陽師×もふもふ式神の異世界ブロマンス!
「必要なのは身分じゃない。君の字だ」——契約が恋になる大正ロマンス
呉服屋の裏方で働く筆耕係の文は、百貨店としての開業を控えた若社長・朔に突然告げられる。 「君が夫人になれ」 夫人名義の招待状のため、名もない彼女は契約の妻に選ばれた。 期限付きのはずだった契約結婚。だが冷徹なはずの朔は、文にだけ甘く—— ガス灯が電灯に変わりゆく大正。時代の狭間で結ばれた契約は、やがて恋になる。
小人の少女と人間の青年。結ばれたのは偽りの契約。求めるのは誓文の真実。
『小さな人』ヒコナは、望まぬままに見知らぬ『大きな人』クニナガと誓いを交わす。 しかし、彼が囁いたのは愛の言葉ではなかった。 「契約成立だ。よろしく、相棒」 二つの民が共生する町。 そこには、宿命の伴侶として結ばれる古い定め——「相生誓」があった。 夫婦を装いながら二人が追うのは、忘れられた契約の「原文」。 消された道、白い壁、そして百年に一度の祭。 掌の内側で鼓動が重なるとき、隠された真実が紐解かれる。 大きな手と小さな手が紡ぐ、「国造り」の物語。
みんな最かわにしてみせる! ドワーフも、オークも、あたし自身も。
過労死したギャルネイリストのキララが転生したのは、爪が黒く蝕まれる呪いの異世界。 千年孤独に呪いと戦い続けてきた竜、ヴァレリウスの爪を施術した瞬間、彼女は「ジェルを硬化するため」の光魔法に目覚める。 「どんな人も最かわにできる」——その信念を武器に、キララは呪われた街でネイルサロンを開業する。 ドワーフもオークも街の人たちも、黒ずんだ爪と閉じた心を少しずつ取り戻していく。 だが呪いの根は深く、キララとヴァレリウスはそれぞれ大きな選択を迫られていく。 すれ違う想い、千年前の裏切り、そして呪いの真実。 ギャルネイリストは、竜も、魔物も、そして自分自身も救うことができるのか。 呪いで曇った世界を“最かわ”でキラキラに塗り替える、異世界お仕事ファンタジー。
香りは暴く。恋も真実も、私の嘘も。
父はなぜ無実の罪で死ななければならなかったのか。 その汚名を晴らすため、少女セシリアは髪を切り、名を捨てた。 男装の郵便小姓「セシル」として王宮に潜り込んだ彼女の唯一の武器は、人々の感情を「匂い」として嗅ぎ分ける特異な嗅覚。 手紙に染み付いた偽装の焦げた匂いと、嘘の腐臭を辿り、彼女は宮廷の深層に眠る陰謀へと近づいていく。 そんなセシルの前に現れたのは、陽だまりの香りを纏う近衛騎士エドガー。 互いの正体を、そして秘めた想いを香りの奥に隠しながら、二人は一通の手紙に封じられた真実へと手を伸ばす。 嘘に塗りつぶされた王宮で「真実」を届ける、男装×宮廷お仕事ミステリ×ロマンス
現実には硝煙の相棒。仮想には白檀の管理者。間には、空白の私。
消された過去を取り戻すため、義体のハッカー・リンはVR後宮へ潜入する。 漢詩をコードとして詠み、巨大企業の闇に近づく。 現実で彼女を守る無骨な用心棒カイ。 仮想で彼女を惑わす謎めいた管理者白雲。 そしてそこにあるはずのない、白檀の香り。 誰かが私の過去を知っている——それは敵か、味方か。 仮想が現実に滲み出すとき、私は人間のままでいられるのか。 サイバーパンク×中華後宮×三角関係
温めるだけで、届く想いとあなたの香り——あたたメール
手紙を温めるお話です。
「その手は、俺のものだ」——ケルト神話に基づいた嫉妬と愛の破滅BL
贖罪のため、七年をかけて作った銀の義手。 王は言う。 「温かいな。お前の手は」 だが、若い魔術師が現れる。 「私の魔法で、本物の腕を再生できます」 ——嫉妬の果てに、その銀の手は何を掴むのか。
天気は時に、世界の境界線になる——例えば、虹の彼方に
※本資料は██████大学図書館の閉架書庫より発見された未公刊原稿です。内容の真偽について、当館は一切の責任を負いません。
揺籃の眠りを覚ます上軌船 たった四発で夜も眠れず
宇宙の果てで、隣人との出会いを祝うお話
安心は売れる。—そして、いちばん高くつく。
詐欺師・鷺沢の信条は『卵を一つの籠に入れるな』。サクラの郭公が紹介した口座に金を分散させる。完璧——のはずだった。
香月 陽香。
2025年9月頃に二次創作を書き始め、同年12月頃から一次創作を開始。異世界ファンタジー・歴史・時代・伝奇を中心に、長編から掌編まで20作品を公開。TALES(note)でも活動中。第11回カクヨムWeb小説コンテストでは、ライト文芸部門の中間選考通過と優秀レビュー賞受賞。
読めないものを読もうとし、誤解や嘘で見えなくなったものを捉え直す。そんな物語を書いています。ロマンスもブロマンスも書きます。
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